川北義則さんの著書『「人間的魅力」のつくり方』に、電子書籍の登場で紙媒体が衰退するのか、という考察がされています。
そして彼は、こう結論づけました。
どれだけ落ち込みがあっても、本(紙媒体)は主役の座を失わない
わたしもkindleと紙の本を使い分けるものとして、自分の実感も踏まえて紙の本と電子媒体と比べてみました。
電子書籍か、紙の本か、どっちを買うか悩んでいる人はぜひご一読ください。
電子媒体は情報をくれる、紙の本は教養をくれる
本は知識、そして智恵を、私たちにもたらしてくれます。
本は偉人や天才たちと、私たちをいとも簡単につなげてくれ、そして私たちに教養を授けてくれます。
一方で、電子書籍はどうでしょうか。
たしかに、内容は紙の本と同じかもしれません。
しかし、電子書籍と紙の本とでは、読む側のテンションに違いが出てきてしまうのではないかと、私は感じます。
紙の本は、物体として存在する分、迫力というか、存在感があります。
わたしは大学時代に、「これくらいは読んでおこう!」と思い、アンネの日記を読みました。読み終えるまでにずいぶん時間がかかってしまいましたが、当時の「隠れ家」の様子がひしひしと伝わってきて、読んでいる間、ずっと暗い世界に入り込んでしまったかのように没頭できました。「2人のアンネ」という章には強く共感し、感銘を受けました。
今振り返ってみて、これが電子書籍だったらと思うと、きっと感動は半減していたんじゃないかと思います。
勿論、電子書籍も紙媒体と同じように読めるひとはそれでいいかもしれません。
ただ、普段からインターネットで「タダ」の情報を軽い気持ちで読んでいる私達にとって、同じ電子媒体で読書するというのは、潜在意識のレベルまで考えると、どうも気持ちが入らないんじゃないかという気がします。
紙の本だからこそ、ありがたみを感じられるという方は、私以外にもいるのではないでしょうか。
紙の本は「神の本」でもある
私にとって本は御守りです。神様ともいえます。
お気に入りの本が本棚に置いてあるだけで、ホッと安心したり、やる気が上がったりします。
大学2年の頃に出逢って衝撃を受けた、岡本太郎さんの『自分の中に毒を持て』という本は、ド迫力の表紙も影響しているでしょうが、一瞬みるだけで背中を押されます。
元マイクロソフト社長の成毛眞氏も、著書で本棚を眺めるだけで知的レベルが上がると書かれています。
この紙の本のパワーストーン的な効能は、電子書籍ではちょっと再現しがたい特長だと思います。
電子書籍でも本棚を作れますが、どうも紙の本と比べると迫力が足りないようです。
kindleももちろん素晴らしいが
紙の本のメリットばかりを沢山書きましたが、わたしはkindleにも本当にお世話になっています。
外出時や入浴時などに本を読むには最高のアイテムですし、ブログを書くとしたらやはりKindleだと簡単にコピペができて楽です。
kindleに関する記事も、何本か書きました。

ただ、家でじっくりと本を読むとき、本当に自分の血肉にするために本を読むときは、やはり紙の本の方が優れていると私は思います。
普段、kindleを含めた電子書籍しか読まないあなた、あるいは本を一切読まないあなた。
今度、書店で、試しに気になった一冊を買ってみてください。きっと発見がたくさんありますよ。
かきあげ。
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